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2022/12/24

忍者の里の忍者の土産屋「伊賀の京丸屋」

三重県伊賀市

「伊賀」という地名からまず何を思い浮かべるだろう。僕は間違いなく「忍者」である。名古屋から車で約2時間、降り立った伊賀は静かでひそやかな街だった。ただ何か切り札を隠し持っているような不思議な空気が満ちている。まだ、どこかに忍者が潜んでいるのかもしれない。

伊賀の資源を活かして街を盛り上げたい

店主でありデザイナーでもある淺野さん

今回は代表の淺野さんにお話をお伺いしました。淺野さんは経営者として店舗運営を行いながら、クリエイターとして商品の企画・デザインを行うなど、伊賀の京丸屋に関するすべての業務を担っているすごい人です!

ーまず「伊賀の京丸屋」の誕生の経緯をお伺いできますか?

淺野さん:お店を始める前は東京のアパレル会社でファッションデザイナーとして働いていました。その頃はよく上野駅の近辺で飲んでたんですが、仕事が遅くなって終電を逃したんですね。それで時間つぶしに上野公園をふらふら散歩していたら、たまたま「伊賀上野忍者フェスタ」というイベントの準備をしていた。その頃はインバウンドが絶頂で東京界隈の外国人に向けた施設がすごく整っていた時期でもあったんです。だからそれを見たときに忍者の里の伊賀って最先端じゃんと思って。それにわざわざ伊賀から東京に出店するくらいだから、すごい力を持っているんだろうなと思って、後日伊賀に遊びに行ったんですね。

ー当時の伊賀の印象はいかがでしたか?

淺野さん:東京から新幹線で長い時間をかけて来たんですが、観光の時間は40分で終わっちゃいました(笑)。せっかく休みをとって会社の人にも「忍者の里でいいお土産買ってきます!」なんて言った手前、じゃあもうお土産だけでもちゃんと買って帰ろうと思って観光施設の土産物屋さんに寄ったんですけど、自分が本当に欲しいと思うお土産が見つからなかった。

ーリソースは素晴らしいものがあるのに、それが生かされていなかったんですね。

淺野さん:そうなんです。その頃はコロナの影響もなかったので外国人観光客もたくさん来ていました。でも、僕らのような大人や外国人観光客が欲しいと思えるお土産が少なかった。そういったターゲットに向けた商品戦略ができていないのではと感じました。それで帰りの新幹線で伊賀についていろいろ調べてみたんですけど、新しいことは誰もやっていなくて。なので、新横浜くらいまで行ったところで、もうこれは自分が伊賀に移って何かやろうって思ってました。

ー東京から伊賀への移住というのはかなり大きな決断だったと思うんですが、それに至った一番の要因というのはなんだったんでしょう?

淺野さん:シンプルに面白そうというのもあったんですけど、何よりも社会貢献になるなと思ったんですね。東京でアパレルの世界にいた頃は売上を上げることが何よりも重要になっていました。目指していたファッションデザイナーになれて、楽しいんだけど、どこかもやもやした気持ちがあって。そんなとき、伊賀のそういう状況に巡り会ってどこかわくわくしている自分がいました。この街に眠っている豊富な資源を活用して、これまでの経験を活かして自分も楽しみながら街を盛り上げていきたい。そんな気持ちでしたね。

忍者のデザインを通して社会貢献

忍者をモチーフにした伊賀上野シティマラソンのビジュアルイメージ

ー伊賀市の企業・自治体のWEBページや広告物のデザインもされているとのことですが、デザインの依頼を受けたきっかけはあったんですか?

淺野さん:きっかけは伊賀上野シティマラソンのデザインを任せていただけたことでした。そこから徐々に街に関わるイベントや事業者様から声をかけていただける機会が多くなり、今では広告物やHPデザインにも関わらせていただいています。

京丸デザインのロゴ。枠に収まりきらないという意味で京丸屋の〇から少しはみ出している。

ー2022年7月からはデザインに特化した「京丸デザイン」という事業を立ち上げています。

淺野さん:京丸デザインとしてしっかり発信を始めたのは最近になってからです。始めた理由としては「伊賀の京丸屋」だけをもとにして話そうとすると、シンプルに自分がやってることが説明しにくいんですよね。「服屋」なのか「土産物屋」なのか「デザイン屋」なのか。全部やってるんですけど事業的に線引きせずに色々やってたので、そこをちゃんと区分けしなきゃなと思っていて。それで立ち上げたのが京丸デザインです。だから京丸デザインのロゴも「伊賀の京丸屋の事業に収まりきらない」という意味でロゴの〇から文字が飛び出したものにしています。

ーディズニーとのコラボ商品も人気ですね。

淺野さん:忍者のミッキーがいたら忍者や伊賀により興味を持ってもらえると思っていたので、ディズニーとコラボをしてもらえたのは幸運でした。伊賀だけのオリジナルミッキーは、観光客の方だけでなく地元の方にも喜んでいただけています。

全部のこだわりが詰まっている

ー京丸屋のスカジャンについておすすめのポイントを教えてください。

淺野さん:アパレル会社にいたとき、スカジャンをメインにデザインをしていたんです。
スカジャンの刺繍って、たとえばイラストを描いて「これにしてください」って依頼するだけでは絶対に綺麗にはならないんですよ。糸の波目があって、横に刺繍したり縦に刺繍したりすることができるんですけど、横と縦で光の見え方や立体感が全く違う。凹凸の出方も全然違うんです。だから、僕は針の入れ方とかも全部指示してやってもらっています。たとえば「キャラクターの耳の部分はこうしてください」、「わらじはこう」、「月はこう」という感じで構成する要素ごとに細かく指示しています。

あとはスカジャンの刺繍って早く打てば大量生産できるんですが、早く打ちすぎると引っ張られて固くなっちゃうんです。ぜひうちの商品を触ってみていただきたいんですけど、ほかの店のスカジャンとは全然柔らかさが違うと思います。この柔らかさを実現するために、1着刺繍するのに7時間くらいかけてますね。

ー7時間他にもこだわりはありますか?

淺野さん:忍者の武器や刀剣の飾りとして使われていた「組紐」を使用しています。伊賀くみひもという伝統工芸品を使用して、伊賀独自のものづくりを行っています。
そのほかにも・・・うん、もう全部こだわりですねえ。刺繍や組紐をはじめとして、リブのフィット感とか素材が触れたときの感触とか本当にあらゆるものを試してここに行き着いている。だから全てにこだわりが詰まっています。基本的にオタクなんです(笑)。

ーアロハシャツも独特のデザインですごくかっこいいです。

淺野さん:ありがとうございます。組紐を使った夏のアイテムを考えていたときに思い浮かんだのがアロハシャツでした。今、世の中で売ってるアロハシャツのほとんどはインクジェットプリンターで一気にコピーを刷っていくような感じで作られています。ポスターを刷るみたいに。
京丸屋のアロハシャツは畳のサイズの柄を一個ずつ刷っていくんですよ。14色重ねてようやく出てくるのがこの柄なんです。アロハシャツも一部に伊賀のくみひもが使われています。またボタンは鹿の角を使用していて、伊賀の作家さんにすべて手作りで作っていただいています。

ースカジャンやアロハシャツをメイン商品に据えた理由はなんだったんでしょう?

淺野さん:スカジャンは横須賀の基地に来てた米軍の水兵に向けて作ったものがルーツです。米軍が母国に持ち帰るお土産だったんですね。アロハシャツのもともとのルーツはハワイで日系人が着物を崩して作ったこと。そしてそれをアメリカの本土からハワイに遊びに来た人たちに向けてお土産にした。つまり実はどちらもお土産というルーツがあるんですね。京丸屋は基本的にお土産っていうストーリーや背景がある洋服しかつくってないんです。

箱にもこだわりが。スカジャンの梱包箱はマッチ箱をイメージしたデザインに。

ストーブが幸せな風景を作ってくれた

ダブルクリーンストーブのKR-47Aが店内を暖めている。KR-47Aは見た目のデザインは何十年も変わらないまま機能や使いやすさが進化しているストーブ。日本伝統の技術を優れたデザインの製品に落としこんでいく「伊賀の京丸屋」のコンセプトに近しいものを感じる。

ーストーブの印象はいかがですか?

淺野さん:すごくあったかいです。今年に入って導入したんですが、去年の冬はほんとに寒くて死んでしまうかと思っていました(笑)。店舗の裏でがたがた震えながらデザインしてたので、今年は暖かくなったなあと嬉しいです。伊賀って三重でいちばん寒いんですよ。このへんはとにかく冷えるんで。びっくりするくらい寒いですよ。凍結して霧も出るので。

ートヨトミのことはもともとご存じでしたか?

淺野さん:トヨトミって認識してたわけじゃないんですけど、知らずに実家で使っていましたね。実家は岐阜の商店街のどまんなかで商売やってたんですけど、こんな感じでお店の中で使っているところが多かったです。アルミホイルにまいた芋とか焼いていたり、トヨトミのストーブがのどかで幸せな風景を作ってくれていました。

人を幸せにするための仕事をしたい

ー伊賀の京丸屋の今後の展望をお聞かせください。

淺野さん:まずは京丸屋や京丸デザインの運営を通して、伊賀自体をもっと発展させていきたいと思っています。あとはやっていくうちに知り合った人みんなを幸せにしたい。もともと始めたのが自分のためというよりは「地域のために」という思いが強かったので、やっぱり人を幸せにするための仕事をしていきたいと思っています。自分が楽しいと思えることが地域や人の幸せにつながっていけば最高かなと。


取材を終えて

「印」の結び方も伝授していただいた。

気さくなお人柄でインタビューが終わった後にも「東京の上野、赤坂、青山などの地名は三重から来ている」、「印の結び方」など様々な三重、伊賀、忍者にまつわる興味深い話を聞かせていただきました。

インタビューを行ったのが10月の末だったのですが、11月にイベントへの出店を予定されているとのこと。それがなんと伊賀への移住のきっかけになったという上野公園で行われる「伊賀上野忍者フェスタ」(※)。東京で働いているときにたまたま偶然遭遇し、お店の構想が始まるきっかけになった場所に、今度は伊賀側から参加するそうです。
※2022年11月18日~11月20日まで開催(現在は終了)

「あの頃の自分に会いに行くんですよ」
という淺野さんの言葉がなんだかドラマチックで素敵だなと思いました。

取材時には顔なじみの「忍者」の方が来店されるなど、まさに忍者の里ならではの出来事にも巡り合えました。お会いした忍者の方は「羅威堂(らいどう)」という団体で普段は様々な施設でショーを行っているとのこと。2023年1月3日には伊賀市の常福寺で忍者ショーを開催されるそうです。ご興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

伊賀には忍者がまだいます!


ご紹介したストーブ

KR-47A ブラック
ダブルクリーンタイプ。レトロなデザインと高い消臭機能で人気の対流形ストーブ。
https://www.toyotomi.jp/products/heating/convection/double-clean-kr/kr-47a


ご紹介した店舗様

伊賀の京丸屋
住所:〒518-0873 三重県伊賀市上野丸之内126-1
営業時間:11:00~16:00
定休日:現在は臨時休業 (再開に関する情報については公式WEBサイト・公式SNSをご確認ください)
公式WEBサイト:https://kyomaruya.com/
オンラインショップ:https://kyomaruya.shop/
Instagram:https://www.instagram.com/iga_no_kyomaruya/
Twitter:https://twitter.com/iga_kyomaruya


※本記事に掲載の情報は2022年12月時点のものです。
※店舗で撮影したモデルは現在販売しているモデルと外観が一部異なることがあります。


撮影/浅井 記事作成/雁部
記事内の画像の一部は伊賀の京丸屋様にご提供いただきました。


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